不動産売却は難しい?理想価格で売れないときの対処法をご紹介!
不動産売却時には、適正価格を見極め、物件の情報を掲載して買い手を探すなど、さまざまな活動を行わなくてはいけません。しかし、素人だけで売却を行おうとしても、一向に買い手が見つからなかったり極端に安い価格設定を求められたりといったトラブルが発生するケースも。そこで、今回は不動産売却の難しさや売れない時の対処法を解説します。
売却が難しい不動産の特徴
築年数が古い物件はあまり人気がありません。基本的に、不動産そのものの価値は築年数経過とともに下がっていきます。不動産業界では、築30年以上経過している物件を築古物件として扱います。設備が古く建物にも傷みが出ていて、なかなか買い手がつかない傾向があるのです。
また、築年数自体は新しくても、建っている場所がデメリットになるケースも。土地が台形や三角形など特殊な形状をしていたり、20坪以下の狭小地だったりする場合、正方形・長方形の広い土地の物件に比べ売却のハードルが上がります。
周囲に買い物できる場所がない、駅からのアクセスが遠いなど、生活に不便な物件も残念ながら不人気です。外装や内装、間取りがあまりに個性的過ぎる場合、利便性を重視する人に避けられてしまいます。建てた時は魅力的に感じたこだわりの部分が、売る際に足を引っ張ってしまうこともあるのです。
不動産売却が難しい理由
不動産は購入より売却の方が難しいといわれています。古くなった外観や内装、設備はリフォーム・リノベーションで変えることができますが、家が建っている場所は変えられません。そのため、建っている土地に魅力を感じる人以外買ってくれないのです。
周囲にさまざまな施設があったり、通勤・通学に便利だったりする場合買い手がつく可能性は高くなりますが、買い手の需要にマッチする場所に建っているかどうかは自分で判断できることではありません。買い手に委ねられる部分が大きくなってしまうため、売却活動に力を入れたら必ず売れるという訳ではないのです。
理想の価格で売れない
3,000万円で建てたマイホームを希望の価格で売ろうとしても、買い手がつかないのが一般的です。中古の物件に高いお金を払うなら、新築で家を建てたり条件が同程度でもっと安い物件を探そうとしたりするからです。
そもそも、物件の購入を検討している人は自分や不動産会社が集めた情報を常にチェックし比較しています。相場より少しでも高い物件は、その時点で候補から外されるでしょう。かといって、極端に安い価格にすると買い手は見つかるかもしれませんが利益が少なくなってしまいます。
このように、不動産売却時の価格設定は非常にシビアなのです。
ローンを完済できるか
ローンが残っている状態の家は売れません。売却時に住宅ローンが残っている場合、一括返済することが求められます。売却代金をローンの返済にあてることも可能ですが、先ほども述べた通り、希望の価格で売れるとは限りません。売却価格を当てにしないよう、資金繰りは計画的に行うことが重要です。
売却期間は適切に
売却期間が短ければ短いほど、早く売らなければならないため売却の難易度が上がってしまいます。ただ、長く設定しても「もっとよい買い手が見つかるかもしれない」と売却を決められないことにつながるかもしれません。
一般的に、不動産売却の適正期間は3か月といわれています。相場と同程度の価格で買ってくれる人が見つかった場合、活動を長引かせるよりはここで売却を決めるなど判断力も必要です。自分のなかで売却価格の最低ラインを設定しておくことをおすすめします。
売却が難しい不動産を売るコツ
築年数が経過している、便利な立地ではないなど売却が難しい不動産の場合、ただでさえ困難な売却活動がさらに大変になってしまいます。そういった物件を売る際は、決して焦ったり急いだりしてはいけません。1か月で買い手を見つけるなど意気込み過ぎず、ゆとりを持ったスケジュールを組みましょう。
先に引越しや引き渡しの時期を決めるのではなく、まず活動を開始して物件の需要を見極めるのです。売るからには損失が生まれないよう売却活動を行ってください。引っ越しシーズンといわれている2~3月、9~10月は比較的買い手が見つかりやすくなります。売る時期も考えてタイミングを見計らいましょう。
価格設定のために情報を集めまとめる
適正価格を設定するためには、相場を把握する必要があります。そのためには、査定サイトやその地域に強い不動産会社を利用して情報を集めましょう。そして、売却活動時には自分の物件の強みを掲載するのです。築年数は古いもののリノベーションしたばかりで中はきれい、日当たりがよいなど、セールスポイントはしっかりアピールすることが大切です。写真の掲載枚数が多いほど、内見したいという気持ちが生まれやすくなります。
不動産仲介業者を利用する
自分の力だけでは売却できないなら、不動産仲介業者を利用するという方法もあります。仲介手数料は発生しますが、価格設定や広告の掲載だけでなく、面倒な手続きや書類の作成も担ってくれるのです。その分野のプロに任せておけば、ある程度安心感が生まれるでしょう。自分の家が建っている物件に強い不動産会社を選ぶとより有利に売却を進められます。
不動産が売れないときにしてはいけない行動
不動産が売れないからといって、安易に空き家にしたり取り壊したりするのはおすすめできません。その分、かかった費用が損失につながってしまうからです。とくに、人が住んでいない家はより劣化が進んでしまうため、売れない期間はどんどん住宅としての価値が下がってしまいます。
リフォームやリノベーションで対応すればよいと思うかもしれませんが、中古物件を探している人の中には「自分好みにリフォームしたい」と考えている人もいます。明らかに古い設備は新しくしてもよいのですが、購入価格を安く設定して買い手が自由にリフォームできるようにしたほうが、利益が大きくなることも。焦って判断を誤らないよう注意しながら売却活動を進めましょう。
理想価格での早期売却を目指すなら不動産買取がおすすめ
どうしても買い手が見つからない場合や、「この時期まで売りたい」という強い希望がある場合、不動産買取を利用することも可能です。売却時に比べ価格は2~3割低くなってしまいますが、不動産会社がスムーズに買い取ってくれて各種手続きも進めてくれるため、現金化が早いというメリットがあります。
築年数や立地条件の悪い物件は、長く売却活動を続けても結果につながらない可能性が高いです。売却時同様、不動産会社選びが重要になってくるため、不動産買取を利用すると売却額はどの程度になるか、見積もりを出してもらってください。必要に応じてそのまま買い取ってもらうという選択を取ることも視野に入れておくことをおすすめします。
まとめ
ここまで不動産売却の難しさについてご紹介しました。築年数経過によってどんどん家の価値は下がってしまいます。建てた時と周囲の状況も変わってくるため、希望通りの価格で売却できないというケースも少なくありません。物件の価値を適切に見極め、余裕を持ったスケジュールを組んで売却活動を行いましょう。どうしても買い手が見つからない場合は、不動産買取という方法もあることを覚えておいてください。