家族に秘密にして不動産買取業者に売却することはできる?
家族に言わずに不動産を売却することなど本当に可能なのでしょうか。この記事では、家族には告げずにマンションや土地など、あらゆる不動産買取が可能かどうかについて解説します。不動産を売却する前に、一度記事を読んで確認してみるといいのではないでしょうか。
まずは査定をしてもらうことが大切
不動産買取に出すときに、最初に大切なのは、不動産屋の査定を受けることです。ですが、家族と同居している場合は、家族に言わないで、不動産の査定を受けることはかなり難しいことのように感じます。そんなときには、不動産屋の一括査定サイトを活用してみましょう。
インターネットを使うので、不動産屋がくる心配もありませんし、家族に知られることもありません。ですが、一括査定サイトはたくさんあり、どの会社にお願いすればいいのか、正直、迷ってしまうという人も多いかと思います。
そんなときには、まず提携会社の数を調べてみると良いでしょう。提携会社が多ければ多いほど、あなたの物件を正確に査定してくれる不動産屋と巡り合う可能性が高くなります。
そしてまずは、2~3社の不動産会社に絞り込むことが大切です。地上査定を依頼すれば、実際に不動産屋が物件を見ることなく、過去のデータから金額を計算してくれます。一括査定を頼むことによって、家族にバレない以外にもメリットを得られる可能性があります。
それは、自分に合った不動産会社を手軽に探せるということです。不動産の売却というと、大手不動産会社を中心に考えてしまいます。ですが、不動産会社というのは、対応できる地域は限られています。
地域に強い不動産会社を選ぶことによって 、あなたの物件の価値がグンと変わるかもしれません。また、マンションや一軒家と、タイプが違うことから、得意不得意が分かれる不動産屋もあります。
一括査定サイトに申し込む前に、まずは自分に合った不動産屋を探してみることから始めましょう。ですが、一括査定サイトに頼むことによる欠点も生じます。それは、あまりにも数が多すぎて、どの不動産屋がいいのか、迷ってしまうということです。
気になる不動産屋を見つけたときには、直接問い合わせをしてみて、何を基準に判断したのか、査定額の内訳を聞いてみると良いでしょう。家族に秘密で不動産買取をお願いするときには、まずは査定による見積りをおこなうことが大切です。
また中には土地と建物が違う名義人の場合があります。この場合も、やはり土地と名義人双方の合意がなくては、不動産買取はできないのです。これは、夫婦であっても、赤の他人だってあっても同じことです。
ですが、まれに名義人と連絡が取れない可能性もあります。この場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人選任の申し立てすると良いでしょう。不在者に代わって財産を管理している人のことで、不動産を売却することも可能になります。
事前準備をおこなっておくことも必要
家族に秘密で不動産を売却するときには、事前準備をすることも必要です。不動産屋に家族には伝えていないことを、説明することが大切です。なぜかと言うと、不動産屋からの連絡で家族にバレる可能性が高いからです。事前に説明をしておけば、不動産も自宅に電話をしてくることはないでしょう。
それでも心配なら自宅の電話番号だけではなく、携帯電話の番号や、会社の電話番号を伝えておくと良いでしょう。また資料や手続きに必要な書類が自宅に送付されてくる可能性もあります。この場合、封筒の中身が見られてしまうと、家族にバレる危険性があるので、資料その他はメールで受け取れるようにしておきましょう。
ですが何よりも心配なことは、内覧希望者が現れた場合です。せっかく内覧希望者が現れても、家族に秘密の状態では、買主に見せることはできません。そして、この場合、かなり不利になる可能性もあるのです。
やはり買主は、内覧をしてから決めたいと考えているものです。内覧ができなければ、購入してもらえない可能性もあるのです。この場合専任媒介契約で売るといいでしょう。専任媒介契約というのは、他の不動産会社には、重ねて依頼ができないという方法です。
他の不動産屋に相談ができないのでは、不利になるかもしれないと考えられるかもしれませんが、それは違います。専任媒介契約をすることによって、逆にメリットになる可能性もあるのです。
不動産会社からしてみると、売主と買主双方から手数料を取ることができるので、かなりお得なのです。そのため、宣伝にも力が入る可能性があるので、比較的早く売れる可能性が高くなるのです。
ですが、この方法だとデメリットもあります。それは、不動産屋が急ぐあまり、安い金額を提示してくる可能性があることです。ですが、家族に秘密でできる限り早く不動産を手放したいときには、この方法はとても有利です。
注意点についても確認しておこう
そして、家族に秘密で不動産を買取に出すときには注意も必要です。それは、少なからず家族に秘密で不動産買取をおこなうと、後でトラブルになる可能性もあります。例えば、夫が自分名義の不動産を、妻に言わないで、勝手に買取に出した場合、慰謝料請求される可能性があります。
更に注意をしなければいけないのは、夫がと妻が共同名義で住宅ローンを組んでいる場合です。この場合、不動産はどちらか片方ではなく、夫婦共同の財産となります。この場合、片方だけが強引に買取に出すことは不可能です。共同名義人全員の許可がないと、不動産売却はできないからです。
共同名義の問題は、夫婦だけではありません。親の不動産を相続するときに、兄弟全員が名義人になっている場合は一、人一人全員の許可をとらなくては、不動産を買取に出すことができないのです。
また、建物は自分の物でも、土地は借りている場合もあります。この場合は建物を単独で売却することは不可能なので、必ず地主に相談することが必要です。もし地主に無断で不動産買取をした場合には、契約違反として、借地権も解除されてしまう恐れがあります。秘密で不動産を買取に出すときには、事前に調べておくことも必要です。
名義人の承諾が得られたとしても、そのまま売却することは難しいでしょう。まずは、土地と建物の名義に統一して、それから詳しい買取の話に入ります。名義を変更するときには、司法書士に名義変更の手続きを依頼することが必要です。そして、決済・所有権移転登記の申請が必要になります。名義変更が完了してから申請までは、一週間程度かかります。
不動産買取を家族に内緒でおこなうには、事前の準備が必要です。まずは、一括査定サイトを利用して、不動産がどれぐらいの価値があるのか査定してもらうことが必要です。そして、バレないためには、不動産会社とどのように連絡を取るかを決めておくと、後でトラブルになる可能性が低くなります。
また、共同名義や土地と建物の名義に違いがある場合は、買取には名義人全員の同意を得ることが必要なので、秘密にしたままでは売却できない場合もありますし、勝手に手続きを進めてはトラブルに発展することもあります。
不動産買取をするときには、よく考えてからおこなうようにしましょう。不動産買取を考えたときには、まずは自分の土地や建物が単独で売却できるかどうか確認することも大切です。